気恥ずかしさを感じてしまうところもある

昨年末、「He」を投稿した。

この曲は、以前に「きみと腕時計」と題していたが、今回タイトルとともに、大きく歌詞を変更した。変更点として、以前は1番と2番のBメロ、サビが完全に重複していたが、そのくりかえしを避けた。

次に、Aメロ、Bメロにおいて文字数を減じ、余白を作った。全文ではありませんが、対照表です。

(新) (旧)
鱗みたいな波が囁いた 早くおいでと
熱い砂がきみの足を追いたてた

未来から来たんだね きみは
心配になるよ また会いに来るなんて

きみは両手で砂を掬う 今も
少年を悲しませたくない
ぼくはきみほど複雑じゃないさ
うれしいと言ったのは本当さ

少年の目がきみを責めた 早く欲しいと
きみは拳を胸に当てた 信じてほしいと

星になったガラスの欠片なんて
存在すると思うかい 波に洗われても

そんなふうに見つめないで
もう探らなくていい
ちょっと落ち着かせて かまわないで
振り向かなくていい
陽に輝く海が気持ちみたいに揺らぎはじめた
砂の放つ熱が体全部に張りついてきた

いつもきみのそばにいるのは自然なことだった
いつかこんなふうになるとは想像しなかった

だからそんなふうに見つめないで
こんなはずではなかった
ちょっと落ち着かせて かまわないで
こんなはずではなかった

きみが腕に巻いた時計の縁がきらきら光る
ありふれた会話の隙間になぜかじりじりしてる

いつもきみのそばにいるのは自然なことだった
いつかこんなふうになるとは想像しなかった

だからそんなふうに見つめないで
こんなはずではなかった
ちょっと落ち着かせて かまわないで
こんなはずではなかった

以前の歌詞では、仲のよい友人の一人を突如異性として意識しはじめることになったときの戸惑いや期待を描いている。今回は多義性や物語性を持ち込むことで、そうした身近さから離れた、いくらか大きなテーマを示したいと考えた。身近な恋愛を描いた歌詞に少し気恥ずかしさを感じてしまうところもあるんでしょうね。

f:id:posidas:20190106214105p:plain